日本人にはちょっと厳しいユニットバス

ユニットバスはビジネスホテルなどでも一般的に使用されている、トイレ・バス・洗面所がひとつの室内に収まった間取りのことです。

欧米などの英語圏ではごく当たり前に使用されている間取りなのですが、日本においては決して人気が高いものではありません。

日本におけるユニットバスは昭和39年(1964年)から、東京オリンピックへの観光客増加を見越してホテルニューオータニで作られるようになっています。

その後ビジネスホテルやシティホテルなど洋風の宿泊施設ではごく一般的になってゆき、一人暮らし用の世帯が増加するにつれて一般の居室にも使われるようになりました。

ユニットバスのメリットは一室に水場をまとめることができることで、その分部屋の広さを確保しやすく工事もやりやすいので賃料が安くなります。

部屋選びにおける重要項目の一つ

ですが伝統的な日本住宅においてはトイレとお風呂は全く別の空間として扱われてきたこともあり、ユニットバスは日本人的な感覚ではいまひとつ馴染めない形式となっています。

これから部屋を探そうという人へのアンケートでも「トイレ・風呂別」を重要項目として挙げる人は半数近くにまでのぼっており、ユニットバス許容派も賃料が安くなるというメリットを得るためにあえて選ぶという人が多くなっています。

ユニットバスのデメリットとなるのがお風呂スペースの狭さです。

浴槽と洗い場が一緒になっているので、湯船につかったあとで身体を洗うという方法がとりづらく、シャワーで身体を洗うだけということが日常の入浴になります。

また室内が狭いのでシャンプーや石鹸を配置しづらく、長く使っているとどうしてもごちゃごちゃしてなんとなく汚れた空間という印象になっていってしまいます。

工夫次第で過ごしやすい空間になる

嫌われがちなユニットバスですが、きちんと配置を考えて清掃などをしていけば案外快適な空間にしていくことも可能です。

現在ではユニットバスを有効に使うためのシャワー部分に引っ掛けができる棚や、トイレスペースをすっきりまとめるためのインテリアも多く販売されています。

きれいに整理をしてみると案外過ごしやすい空間になったりするものなので、ぜひ積極的にユニットバススペースを利用してみてください。

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